宇賀田直人 デザイン

酒場の本のこと

zakki
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前回投稿をしたその晩に開かれたアトリエ・エーのスタッフ忘年会で、
長年の友人であり先輩デザイナーでもある横須賀さんから
「デザインした酒場部の本が出来上がった」と見せていただいた。
酒場の事を書いたばかりだったので、その偶然に少し興奮してページをめくった。

新書サイズのこの本の佇まい。
押しすぎず引きすぎず、丁度良い塩梅の編集がなされた文章と挿絵と組版。
酒場ブームか何かで最近、出版は多くされているものの、
その中でもあまり見かけなくなっていた類の本。

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『今宵も酒場部』鴨井岳、牧野伊三夫・著 集英社

忘年会の後日、早速書店に走り、晩酌のお供に一気読み。

著者鴨井岳さんと牧野伊三夫さんのお二人が綴る文章に、
同じく牧野さんの“呑みながら酒場デッサンスケッチ”が添えられている。
巻末にお店のデータはまとめられているものの、
本文中に写真は無く、明確なヴィジュアルは挿絵のみ。
けれども物語が流れていて、酒場の空気はひしひしと伝わってくる描写、
何より酔っぱらっている著者、酒場部の方たちや、
毎回代わる代わるに呼ばれているゲストの皆さんの、なんと楽しそうな風景。
横須賀さんも部員として登場する。そこに描かれる彼は自分が見たことの無い様子だ。
「酒って、酒場って、酔っぱらいって、いいなあ」と、
ふわりふわりイメージが沸いてくる。それぞれの酒場で、呑みたくなってくる。

こういう本、好きだな、自分も作ってみたいな、という思いにふける。
そして、思索を形にすべく、今宵すぐにフラ〜っと呑みに行けるほどの
余裕と行動力は無い現実。涙。

読後、棚に収めようとふと目に入った、高橋みどりさんの『酒の肴』というレシピ本。
牧野さんの装丁、挿画で、酒場部にも登場する高橋さんや『にぼし』、船田さん。
まるで姉弟みたいに思えて、サイズが全然違うけど隣同士に置いてみた。