宇賀田直人 デザイン

コーヒーテーブル・ブックス 堀部篤史・著

book
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ブックデザインと撮影をさせていただきました。

著者の堀部さんは京都市左京区にある書店、恵文社一乗寺店の店長であり、
自分の京都在住時代からの友人でもあります。
彼が記しているブログを書籍化したいという、
出版社であるミル・ブックスさんからの要望があったそうで、制作が始まりました。

当初から、ブログに記されたものをそのまま書籍化するのではなく、
著者によるこの書籍のためのほぼすべての原稿の書き下ろしをすることや、
また写真集やデザイン書など「ヴィジュアル・ブック」についてのあれこれを語っている
本にまつわる本、なのですが扱っている題材が洋書が中心ということもあり
淡々と複写を見せるような単なる情報カタログ化したものは避けよう、
という話をしていました。

そこで著者の生活範囲である左京区一乗寺を中心とした
カフェやお花屋さんなどのお店をロケ地に、
「題材となった本とその風景」を撮影したグラビアページを挟み込み、
ストーリー性を盛り込み本の持つ面白さとしての厚みを
控えめながらも出せたかな、と考えています。

また、かれこれ数年来ずっと気になっていたイラストレーターの
服部あさ美さんに挿画をお願いし、描いていただきました。
当初お願いする前に想像していた以上に、
とても服部さんらしい絶妙な雰囲気の出たタッチのものを
出していただいて、感激した記憶があります。

表紙は、内容でも語られているコリータ・ケントよろしく、
太い筆を持ち、絵の具をベタベタと塗りたくってみました。

作業として大変だったのが、本の複写でした。
色々な都合上、自ら撮っていったのですがやはりライティングがとても難しく、
この本の制作作業の中でいちばん難儀した部分でもあるかもしれません。
結果的にブツ撮りを専門にされているカメラマンさん達を
あらためて尊敬することとなりました。

誤植があったりと、稚拙な部分もいくつか見受けられ
発売されてから出てきた反省点もあるのですが、
堀部さんの初著作に関わらせていただいたことや、
個人的にも「大好きな本のかたち」な雰囲気の造本に仕上がり
何度も何度も手にとってしまう大事な一冊です。

並製本 B6判 192ページ
mille books
2007年6月発売